3つの制度の違いと、混ぜられない理由
原典「医療費の地域差分析」の市区町村別・二次医療圏別のデータは、3つの制度ごとに別の表になっています。当サイトも制度を混ぜずに、制度名を付けて並べています。
原典が公表している3つの区分
| 制度 | 主に誰の医療費か |
|---|---|
| 市町村国民健康保険 | 市町村が保険者となる国民健康保険の被保険者(原則74歳まで) |
| 後期高齢者医療制度 | 後期高齢者医療制度の被保険者(原則75歳以上) |
| 市町村国民健康保険+後期高齢者医療制度 | 上の2つを合わせたもの(原典が合算して算出した値) |
被用者保険(健康保険組合・協会けんぽ・共済など)の区分は原典にありません。会社員とその家族の医療費は、この3つのどれにも入っていません。「その市区町村の住民全体の医療費」ではないことに注意してください。
なぜ混ぜられないか
加入者の年齢構成が全く違います。後期高齢者医療制度は原則75歳以上の人だけで構成され、一人当たり医療費の水準も市町村国民健康保険とは大きく違います。地域差指数はそれぞれの制度の中で全国平均を1.000にそろえた指数なので、制度をまたいで指数を比べても意味がありません。
また、原典が使っている加入者数(指数の分母側)も制度ごとに別の調査から来ています。原典の記載は次のとおりです。
市町村国民健康保険:「令和5年度国民健康保険実態調査」(厚生労働省保険局)の「保険者票編」による9月末現在の保険者別、年齢階級別被保険者数を使用し、都道府県別の年齢計の被保険者数が、「令和5年度国民健康保険事業年報」(厚生労働省保険局)における都道府県別の年度平均被保険者数(3月~2月ベース)に一致するように補正したもの。
後期高齢者医療制度:「令和5年度後期高齢者医療事業年報」(厚生労働省保険局)による都道府県別、年齢階級別被保険者数の3月から2月までの平均。
「国民医療費ベース」は別のもの
原典には、上の3制度とは別に「国民医療費ベースの地域差」という章があります。こちらは全制度を含む集計で、都道府県別だけ(市区町村別はありません)。当サイトは都道府県ページに別の節として出しています。上の3制度の表と並べて差を読むことはできません。
原典は、国民医療費ベースの基礎数値について次のように記載しています。
国民医療費:NDBから抽出した令和5年度分(令和5年4月~令和6年3月診療分)の全レセプトを対象として、医療費を、都道府県別、診療種別、年齢階級別に集計し、都道府県別、診療種別の医療費が「令和5年度国民医療費」(厚生労働省保険局)における都道府県別、診療種別の医療費と一致するように補正したもの。
令和5年度(2023年度)の集計。2026年10月22日に原典を取得。