医療費の地域差データベース 市区町村ごとの一人当たり医療費と地域差指数を、制度別に引く

地域差指数の読み方と、このサイトが順位を出していない理由

地域差指数は、厚生労働省「医療費の地域差分析」が公表している指数です。全国平均が1.000になるように作られています。

原典の定義

原典の報告書(1.はじめに・1人当たり年齢調整後医療費/地域差指数について)は、次のように定義しています。

(1人当たり年齢調整後医療費)=(仮に当該地域の加入者の年齢構成が全国平均と同じだとした場合の1人当たり医療費)

(地域差指数)=(1人当たり年齢調整後医療費)/(全国平均の1人当たり医療費)

つまり、「もしこの地域の加入者の年齢構成が全国平均と同じだったら、一人当たり医療費はいくらになるか」を計算して、それを全国平均で割った値です。年齢構成の違いによる医療費の差を取り除くための指数です。

年齢構成をそろえる前の、実際に使われた金額は「一人当たり実績医療費」です。こちらは年齢構成の影響を含みます。対全国比は実績医療費を全国平均で割った値です。この3つは別の数字なので、当サイトは必ず並べて出しています。

指数が高い/低いが意味しないこと

地域差指数は、医療が無駄かどうか、医療の質が高いか低いかを示す数字ではありません。指数の大小は、病床数などの医療提供体制、受療行動の慣習、年齢以外の人口構成、二次医療圏の広がりなどで動きます。原典自身が、同じ指数を「診療種別」「疾病分類別」「三要素別/新三要素別」に分解した表を別に用意しています。1つの数字で地域の優劣は語れません。

例えば同じ「1.100」でも、入院の寄与が大きい場合と歯科の寄与が大きい場合では、背景が全く違います。だから当サイトは、指数を単独で出さず、必ず診療種別寄与度と疾病分類別寄与度を同じページに置いています。都道府県ページには、原典の三要素別・新三要素別の寄与度(受診率・一件当たり日数・一日当たり医療費/推計新規入院発生率・推計平均在院日数・一日当たり医療費)も出しています。

市区町村別のデータに加入者数(分母)は入っていません(原典が加入者数を公表しているのは都道府県別の表だけです)。分母が分からないため、小規模な市区町村で指数がどれくらい振れるのかを当サイトで示すことはできません。指数の差を、そのまま地域の差として読まないでください。

このサイトが「順位」を出していない理由

原典には「順位」の列が入っています。都道府県別の表1(一人当たり実績医療費及び対全国比)・表2(一人当たり年齢調整後医療費及び地域差指数)・表20・表21の4つで、診療種別ごとに47都道府県の順位が付いています(全国平均の行は「-」)。当サイトはこの列を1つも載せていません。黙って落としたのではなく、意図して外しています。

理由は次のとおりです。

  • 順位は、指数の中身を見えなくします。1位から47位まで並べると、その差が入院によるものか歯科によるものか、受診率によるものか在院日数によるものかが見えなくなります。原典が同じ指数の分解表を何枚も用意しているのは、1つの数字で語れないからです。
  • 順位は差の大きさを捨てます。指数が0.001しか違わない2地域にも、1つ違いの順位が付きます。
  • 市区町村別には、原典にも順位が付いていません。当サイトの主役は市区町村のページです。原典が市区町村に順位を付けていないのに、こちらで付ければ、それは原典にない数字を当サイトが作ったことになります。
  • 自治体の優劣の話になります。このサイトは事実の索引であって、自治体の評価ではありません。

同じ理由で、ランキング(指数の高い順・低い順の一覧)も作っていません。並べ替えは行政コード順・都道府県コード順だけです。原典の順位を知りたい場合は、原典の基礎データをご覧ください。

疾病分類のローマ数字について

疾病分類別寄与度の列見出しは、原典では大分類のローマ数字(Ⅰ〜Ⅹ Ⅸ、ⅩⅩⅡ)だけで、分類名は基礎データのExcelに入っていません。当サイトは分類名を自分で補わず、原典の見出しのまま出しています。原典の記載は次のとおりです。

社会保険表章用疾病分類(平成30年3月28日保発第0328第4号)による122分類に基づき主傷病ベースで集計したものを、大分類に集約して集計している。

市町村国民健康保険では、入院レセプト件数の1.2%、入院外レセプト件数の1.6%が、後期高齢者医療制度では、入院レセプト件数の1.3%、入院外レセプト件数の2.3%が「疾病分類不詳」として集計されている。

分類の対応は原典の報告書と、そこで参照されている告示をご確認ください。

令和5年度(2023年度)の集計。2026年10月22日に原典を取得。